大阪日本民芸館では、春季特別展として「菓子木型の世界―美をかたどる―」を開いている。 梅や菊などの季節の花々や鶴亀、鯛といった吉祥文様まで。和菓子を作る際に用いられる「菓子木型」に彫られた意匠は実に多彩だ。これらを作った木型職人はできあがりをイメージしながら完成物とは反転した図柄を彫り上げるという。 この特別展では、菓子木型約220点を中心に膳や盆、箪笥(たんす)などの木漆工品を展示し、職人の緻密な手仕事が生み出した造形美を見る。